「胸の筋肉が伸びない」
「巻き肩が気になる」
「肩周りが硬くて胸が開かない」
「肩甲骨の動きが悪いきがする」

なんか最近、胸の筋肉が硬いな。
もしかしたら、それは「大胸筋&小胸筋&前鋸筋」が硬くなっているのかもしれません。
今回は猫背を改善したい!「胸筋」が硬くて悩んでるあなたに、現役の鍼灸師「鍼灸屋小久保」とサポーターがお話をさせていただきたいと思います。



私はお茶の水と秋葉原の中間にある神田明神で、鍼灸整体院を営んでいる鍼灸師です。
改めまして、自己紹介です。
肩首コリで来院される患者さんが当院では7割くらいいます。
猫背で呼吸が浅い、巻き肩で困っている。
猫背を改善する 「大胸筋&小胸筋&前鋸筋」編を読んで頂きたく書いた記事です。
どうぞ宜しくお願い致します。



少しでもあなたの身体が楽になれば、鍼灸屋小久保は嬉しいです♪
「大胸筋&小胸筋&前鋸筋」とは
「大胸筋・小胸筋・前鋸筋」が硬くなると、体には様々な悪影響が現れます。特に姿勢、肩の動き、呼吸に大きく関わってきます。


1. 大胸筋が硬い場合
大胸筋は胸の前面を覆う大きな筋肉です。この筋肉が硬くなると(短縮すると)…
- 巻き肩・猫背を引き起こす: 大胸筋は腕の骨を内側・前方に引っ張る作用があります。硬くなると常に肩が前に引っ張られ、肩が内側に入った「巻き肩」の状態になりやすくなります。これが猫背の姿勢を助長します。
- 肩の可動域制限: 特に腕を後ろに引く動き、横に開く動き、上に上げる動きが制限されます。
- 呼吸が浅くなる: 胸郭(肋骨)の動きを制限し、深い呼吸がしにくくなることがあります。
- 肩こり・首こりの原因: 不自然な姿勢が続くことで、首や肩周りの他の筋肉に負担がかかり、こりや痛みの原因となります。



「大胸筋」が硬いのはデスクワークより運動の方が多いね!!
2. 小胸筋が硬い場合
小胸筋は大胸筋の下にある小さな筋肉ですが、姿勢への影響は非常に大きいです。この筋肉が硬くなると…
- より深刻な巻き肩・猫背の原因に: 小胸筋は肩甲骨の前の突起についており、硬くなると肩甲骨そのものを前下方に強く引っ張ります。これにより、肩が前に落ち込んだような、より顕著な猫背姿勢になります。
- 腕を上げる動きの大幅な制限: 腕を上げる際には肩甲骨がスムーズに動く必要がありますが、小胸筋が硬いとその動きを邪魔してしまい、腕が上がりにくくなります。無理に上げようとすると肩を痛める原因にもなります(インピンジメント症候群など)
- 腕や手へのしびれ・痛み(胸郭出口症候群のリスク): 小胸筋の下には腕へ行く神経や血管が通っています。小胸筋が硬くなることでこれらを圧迫し、腕や手のしびれ、痛み、だるさ、冷えなどを引き起こす「胸郭出口症候群」の原因となることがあります。
- 呼吸が浅くなる: 小胸筋も肋骨についているため、硬くなると胸郭の動きを妨げ、呼吸を浅くします。



「小胸筋&前鋸筋」が硬いはデスクワークで、
猫背の方々が多いと思います。



「小胸筋」が硬いと肩甲骨の動きが悪いよね!



肩甲骨が動きが悪くて胸郭も動かないから、呼吸もしずらい。



治療をするときはスポーツ外傷とかなら「大胸筋」だけど、鍼灸屋小久保では「小胸筋&前鋸筋」の可動をよくする施術がほぼだね。
3. 前鋸筋が硬い(または機能不全)の場合
前鋸筋は肋骨から肩甲骨の内側についており、肩甲骨を安定させたり、腕を上げる動きを助ける重要な筋肉です。前鋸筋は単純に「硬くなる」というよりは、「うまく使えず機能不全に陥る」ことが多いですが、過緊張で硬くなることもあります。
- 肩甲骨の動きが悪くなる: 前鋸筋が硬く(過緊張)なると、肩甲骨が肋骨に張り付くような感じになり、スムーズな動き(特に腕を上げる時の動作)が妨げられます。これにより、肩の動きが悪くなったり窮屈感を感じたりします。
- (機能不全の場合)肩甲骨の不安定化: 前鋸筋が弱い、またはうまく使えないと、肩甲骨が肋骨から浮き上がってしまう「翼状肩甲」などの状態になることがあります。これは姿勢の悪化につながるだけでなく、肩関節への負担を増やし、痛みの原因となります。
- (機能不全の場合)腕を上げる動作の非効率化: 前鋸筋がうまく働かないと、腕をスムーズに上げることができません。他の筋肉(僧帽筋上部など)が過剰に働くことになり、肩こりの原因にもなります。
- 猫背姿勢の助長: 肩甲骨が不安定になったり、動きが悪くなったりすることで、結果的に正しい姿勢を保つことが難しくなり、猫背を助長します。
- 胸の筋肉(大胸筋・小胸筋)の硬さ・短縮: これらの筋肉が硬くなると、肩を前方に引っ張り込み、巻き肩(肩が内側に入る)や猫背の原因となります。
- 背中の筋肉(僧帽筋中部・下部、菱形筋など)の弱さ: 肩甲骨を後ろに引き寄せる筋肉が弱いと、胸の筋肉の引っ張る力に負けてしまいます。
- 前鋸筋の機能不全: 前鋸筋は肩甲骨を肋骨に安定させ、腕を上げる動きを助ける重要な筋肉です。この筋肉が弱い、またはうまく使えていないと、肩甲骨が不安定になり(翼状肩甲など)、結果的に姿勢が悪くなることがあります。



「前鋸筋」は「小胸筋」のサポート役みたいな感じだと思っています。
これが緩まないと「肩甲骨」が上手く動かない。



肩甲骨が動かないから肩と腕の筋肉が凝るしね!
なぜ硬くなるのか?
長時間のデスクワーク: キーボードやマウス操作で腕が前に出ている状態。スマートフォンの使用: 下を向き、画面をのぞき込む姿勢。
車の運転: ハンドルを握る姿勢。精神的なストレスや緊張: 無意識に体に力が入り肩がすくむ姿勢。
筋力バランスの乱れ: 背中側の筋肉(肩甲骨を寄せる筋肉)が弱く、胸側の筋肉の引っ張る力に負けてしまう。


1. 大胸筋・小胸筋のストレッチ(硬さを取る)
胸の筋肉が硬いと肩が前に引っ張られるため、まずはストレッチで柔軟性を取り戻すことが重要です。



肩甲骨の動きをよくするため、小胸筋と前鋸筋を緩めるのは大事



緩むと酸素もいっぱい肺に入るしね
- ドアウェイ・ストレッチ(大胸筋・小胸筋):
- ドア枠や柱の横に立ちます。
- 片方の肘を90度に曲げ、前腕をドア枠につけます。
- ドア枠に腕を固定したまま、体をゆっくりと前に移動させ、胸の伸びを感じます。(腕の高さを変えることで、大胸筋の上部・中部・下部や小胸筋への刺激を調整できます。肩より少し低い位置、肩の高さ、肩より少し高い位置で試してみましょう)
- 心地よい伸びを感じる範囲で20〜30秒キープし、ゆっくり元に戻ります。
- 反対側も同様に行います。
- ポイント: 腰を反らさず、肩に痛みを感じない範囲で行います。小胸筋を意識する場合は、少し体をひねるようにするとより伸びを感じやすいことがあります。


- フォームローラー(胸のストレッチ):
- フォームローラーを床に縦に置きます。
- ローラーの上に背骨に沿うように仰向けになります。(頭からお尻までローラーに乗るように)
- 膝を曲げ、足は床につけて安定させます。
- 両腕をゆっくりと横に開き、手のひらを上に向けます。
- 重力に任せて胸が自然に開くのを感じます。
- 深い呼吸をしながら30秒〜1分ほどリラックスします。





ストレッチポールはおススメです。
脊柱の際の筋肉が緩み背骨の可動がよくなります。
- セルフマッサージ(大胸筋&小胸筋):
- 鎖骨の外側の下あたり(肩の前のくぼみ付近)に小胸筋があります。
- 指やマッサージボールなどを使い、この部分を優しく圧迫したり、小さな円を描くようにマッサージします。硬さや圧痛を感じる場所を重点的に行いますが、強くやりすぎないように注意してください。


2. 前鋸筋のトレーニング(機能を高める)
前鋸筋を強化し、正しく使えるようにすることで、肩甲骨が安定し、猫背改善につながります。
- プッシュアップ・プラス(四つ這い or プランク):
- 四つ這い、または腕立て伏せの姿勢(プランク)になります。
- 肘を伸ばしたまま、肩甲骨だけを意識して動かします。
- 息を吐きながら、背中(肩甲骨の間)を丸めるように、胸を床から遠ざけます(肩甲骨を外転・プロトラクション)。これが「プラス」の動きで、前鋸筋が強く収縮します。
- 息を吸いながら、ゆっくりと肩甲骨を中央に寄せます(肩甲骨を内転・リトラクション)。ただし、肩甲骨を寄せすぎないように注意。
- この肩甲骨の動きを10〜15回繰り返します。
- ポイント: 腕や体幹は固定し、肩甲骨だけを動かす意識が重要です。



前鋸筋(ぜんきょきん)は、ボクシングのパンチを打つときに肩甲骨を前にスライドさせる筋肉で、「ボクサー筋」とも呼ばれます。
- ウォール・スライド(壁での肩甲骨運動):
- 壁に向かって立ち、肘を90度に曲げ、前腕全体を壁につけます。
- お腹に軽く力を入れ、腰が反らないようにします。
- 前腕を壁につけたまま、ゆっくりと腕を壁に沿って上にスライドさせていきます。できるだけ高く上げましょう。
- 腕を上げる際に、肩甲骨が肋骨に沿ってスムーズに動き、上に回旋(上方回旋)するのを感じます。
- ゆっくりと元の位置に戻します。
- 10〜15回繰り返します。
- ポイント: 肩をすくめないように注意し、前鋸筋で肩甲骨を安定させる意識を持ちます。
3. 日常生活での意識
エクササイズだけでなく、普段の姿勢を意識することも非常に重要です。
- 座り方・立ち方:
- 骨盤を立てる(坐骨で座る、軽くお腹に力を入れる)。
- 胸を張りすぎず、軽く開く意識(肩を後ろに引くのではなく、肩甲骨を軽く寄せて下げるイメージ)。
- 顎を軽く引く。
- 長時間同じ姿勢を避ける: 定期的に立ち上がって伸びをしたり、軽いストレッチを取り入れましょう。
- 呼吸: 深い呼吸を意識すると、胸郭が広がりやすくなり、姿勢改善にもつながります。


注意点
- 痛みを感じたら中止: 無理はせず、痛みを感じない範囲で行ってください。
- 正しいフォーム: 効果を最大限に引き出し、怪我を防ぐために、正しいフォームを意識しましょう。
- 継続が重要: すぐに効果が出るものではありません。焦らず、継続的に取り組むことが大切です。
- バランス: 胸のストレッチと前鋸筋・背中の強化をバランス良く行うことが重要です。背中側の筋肉(菱形筋、僧帽筋中部・下部など)を鍛えるエクササイズ(ローイング、フェイスプルなど)も取り入れると、より効果的です。
お困りの症状は
「鍼灸屋 小久保拓郎」には肩こりの患者さんがたくさんいらしていますが、その他の症状の方もいらしています。







こんな感じかぁ????



こんな感じだよね